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magnesium
シャッターを切る瞬間の閃光。
瞳を灼く、それは強烈なフラッシュ。
「『細く長く』なんて、端から望んではいないがね」
こんな商売に就いている以上。そう続ければ、商売かよ、と呆れた声音が返された。さらに、
「大佐の場合は『図太く長く』だろ」
ニヤリと、少々質の悪い笑み。
「『憎まれっ子世にはばかる』とも云うし?」
「『子』なら、私でなくて君だろう?」
「うっわムカツク」
大佐なんか若年寄のクセに。
子供扱いされると子供らしい威勢の良さで怒る些か子供らしくない少年は、
これまた可愛らしくも非常に可愛くないことを云ってくれる。
それを大人らしい寛大さで受け流してやって、
「なら、君は『小さく短く』でも目指していると?」
「‥‥‥人生の!話だったよねぇ!?」
「他に何かあるのかね?」
何を当然のことを。訝しく片眉を上げて聞き返す。睨み上げてくる視線が愉しい。
「まあ、せいぜい太く長く生きてくれたまえよ。私の老後がかかっているの だからね」
「はぁ!?」
見開かれる瞳。目紛しく表情が変わる。
「何でオレがアンタの老後の面倒見なきゃなんないんだよ」
「日頃の恩は返しなさい。最低限の礼儀だよ」
「老人介護してやるほどの恩を受けた覚えはない!」
「本当に?」
「うっ‥‥‥」
僅かに声を低めて問い返せば、目に見えて言葉に詰まる。
アレか、それともコッチかと慌てて記憶を掘り返す姿に笑みが洩れた。
フラッシュ。強く、けれど一瞬のそんな光線でさえ。
焼き付けられ、残るものがあるのだろう。
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