tantalum




「永遠の‥‥‥」

ぽつり、呟く。

「永遠の飢えと渇きって、苦しいよねきっと」

遠い昔のお伽噺だ。
その傲慢さ故に、神の子たる身ながら地獄に落とされたタンタロス。
永遠の飢渇は、彼に課された責め苦。

「それはそうだろうが、」

呆れたように男が云う。

「永遠など、我々には関係のないものだろう?」

そんなものは有り得ないのだと知っている。
夢みる気すら起きないほどに。
知ってしまっているのだ、自分たちは。
それなのに。

「‥‥‥‥‥‥」
「鋼の?」

呼び声に訝しみが混じった。
けれど応えず、思う。



オレは、オレはもしかしたら。
強いてしまったのかもしれない。それを。
アイツひとりに。



「‥‥‥ッ!」

込み上げてきた焦燥感に、鷲掴みにして胸を押さえる。
ぼやける視界。
絶対に見つけてみせる。刻み込むように、呟いた。










タンタル。バナジウム族元素の一つ。元素記号 Ta 原子番号七三。原子量一八〇・九四八。
魂のタイムリミットを考える。後ろ向きエド。

...030822up

back