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beryllium
棒つきキャンディーと子ども。
組み合わせとしては自然だ。
多分。
「何だろうね‥‥‥」
感慨深げにロイは呟いた。
「自然なんだろうが、どうにも不自然だね、全く」
少し離れたソファでキャンディーを銜えつつ、肘掛けに足をかける自堕落な姿勢で分厚い本に没頭していた少年が、その声にのそりと、億劫そうに振り向いた。
「‥‥‥なんかあんならはっきり云えば?」
「いや、気にしないでくれたまえ」
「あっそ」
それきり、あっけなく本に向き直る。その後ろ頭を眺めつつ、
「しかし‥‥‥」
なおも云うのは、目の前に積まれた己の仕事からとことんまで目をそらしたい男。
「奇妙だな」
その声に、ガリ、と、噛み砕く音が続いた。
軽く弾みをつけて立ち上がったエドワードが、ポケットを探りつつロイに歩み寄る。そこから取り出したもう一本を、包み紙を剥き取ってロイの口に突っ込んだ。
踵を返して扉の横に掛けられていた姿見を外し、キャンディーを銜えたままエドワードの行動をただ眺めていたロイの目前にどん、と置く。
「好きなだけ葛藤してれば?」
それだけ云って、エドワードは何事もなかったようにソファに戻る。
変わったことは二つ。
鏡の中には、棒つきキャンディーと軍人。
組み合わせとしては‥‥‥明らかに不審。
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