|
potassium
目を開けて2番目の階段の踊り場を右に曲がって、 柵をくぐった左の部屋の5つ目の窓から9枚目のカーテンに隠された扉を蹴破ってゆけ。
「準備は?」
「万全」
「別れは?」
「済ませた」
「覚悟は?」
「いまさら」
「まあ、そうだろうね」
遠足めいたやりとりを最後にあの部屋を出た。向かうのは終わりと始まりと、全てが待つ場所。
『泣いて逃げ帰ってきたなら、頭くらいは撫でてあげよう』
そんな戯れ言に舌を突き出して啖呵を切った。
もうあそこには戻れないかもしれない。
泣いて帰って頭でも撫でられてみようかと、0.1秒だけ考えた。
決着をつけに行く日。
|