osmium




全ては巡る。全ては終わる。全ては始まる。全ては壊れる。全ては忘れる。
永遠て、そりゃ何の冗談だ?





「随分と楽観的だね」
「あ、そうくる?」

予想を外れた感想を面白がって解説を促した。

「永遠を否定する者は大抵『いつか』を口にする。いつか成功する。いつか
 救われる。いつか背が伸びる。いつか手が届く。そんな『いつか』など、
 それこそ永遠に来んよ」
「‥‥‥今、否定しちゃならんもんまで否定しなかった?」
「気のせいだろう?」
「‥‥‥‥‥‥」

半眼で睨み上げれば、

「かと云って、私が永遠を信じているわけでもないがね」

話を逸らすかのように笑顔でそんなことを云ってくる。

「なんだそりゃ」

拍子抜けして問う。それに、

「待っているのさ」

意味深に返された。

「何を?」

乗るのも癪だが気にはなる。重ねて訊いた。





「いつか、君が永遠を見せてくれるのを」




「‥‥‥ものっすごい矛盾したこと云ってんの、分かってる?」
「もちろん」

いっそう笑う相手に、いいように遊ばれている気分になる。
話す相手を間違えたと思う。
‥‥‥いつものことだが。










オスミウム。白金族元素の一つ。元素記号 Os 原子番号七六。原子量一九〇・二。
懲りない人たちです。

...060902up

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