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praseodymium
なんて見事な宵の空!
「熱でもあるのか?」
「たまには感嘆符を前向きに使ってみようと思って」
んのに、随分な言い種だよね全く。
正気を疑ってかかるロイに、エドワードは不機嫌に返した。
「オレが空ほめちゃおかしいワケ?」
「内容はともかく口調がおかしい」
「大佐は存在がおかしい」
「私のような完璧は人間がこの世にいることが?」
「云ってねえっての!」
ひと怒鳴りしてエドワードはため息をついた。だからさあ。続ける。
「こんな後ろ向きな使い方ばっかってどうよ? と思ってみたんだよちょっとだけ」
云えば、何だそんなことかとロイは胸を張った。
「私はちゃんと使っているよ。『君はなんて美しいんだ!』とかね」
「あー、そーね」
「前向きだろう?」
「はいはい」
疲れた顔でソファに転がったエドワードを暫し見遣って、思い出したようにロイが口を開いた。
「で、鋼の」
「なに?」
「空の話はどうなった?」
「止める。なんかアンタに話すの勿体なくなった」
その返答に、ロイは軽く肩を竦めた。
夕暮れのあと、赤の名残はすっかり消え去り、けれど夜空にはまだ少し早い緑に透ける深い青。
汽車の窓からそれを見つけたときのあの感動を、 じゃあ、どうやって云い表そう?
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